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郡司 浩平選手

2024年03月07日

今回は2月12日まで岐阜競輪場で行われた〈令和六年能登半島地震復興支援競輪・第39回読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI)〉を制しました郡司浩平選手(神奈川99期)にシリーズを振り返っていただきました。強豪が集う今年最初の特別競輪はどのような4日間だったのか。早くもS班復帰を決めた郡司選手のこれからの一年は?南関東地区の若大将と評される郡司選手にお話をうかがいました。

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大村:この度は3度目のGI制覇、3年ぶりの全日本選抜(GI)優勝おめでとうございます。

郡司:ありがとうございます!

大村:優勝から2週間経った今のお気持ちはいかがでしょうか。

郡司:直後は優勝の喜びだけでなく色んな感情がこみ上げたり混ざりあったりで、なんだかフワフワしていました。今は普段の練習などを通していつもの自分に落ち着いています。

大村:今年は岸和田FIの3連勝や地元川崎記念(GIII)で優勝してスタートダッシュを切りました。

郡司:去年の12月の取り組みが結果に出てくれました。ひと月走らずにその間は自分のやりたいことや2024年に向けて体づくりなどやり直しました。競輪祭(GI)が終わって新しい年はあらためて1班からS班をめざすんだと気持ちを引き締めて臨みました。

大村:今回の全日本選抜競輪(GI)は静岡記念(GIII)から中3日でした。調整はどのようになさいましたか。

郡司:間隔が短いのは気になりませんでした。体調面は年末にしっかりと練習が出来たことがプラスしました。直前のレースが川崎・静岡の南関2場だったので気持ちの面でも得るものがあり、いい状態で前検日に入れたと思います。

大村:特別選抜予選は新山選手(新山響平選手・青森107期)と寺崎選手(寺崎浩平選手・福井117期)の動きを見ながらのレースでした。

郡司:初日は自分も自力戦でしたので、寺崎君が突っ張ったのを見て(5番手に)位置を変えて。そんな中でレースは見えていました。

大村:新山選手が後退して佐藤選手(佐藤慎太郎選手・福島78期)が真横に下りました。

郡司:レース中の一瞬々々の判断の中で引いてしまっては入られますから譲れませんでしたが・・・結果一流の追込選手と並走になって内に詰まりました。

大村:前々を心掛ける中団確保でしたね。

郡司:ええ、そうなんです。けど、これはたらればなんですけど、いっそ引いて立て直して外を仕掛ければ悔いが残らないレースだったとも思いました。脚に余裕があったので外を踏まず詰まったままだったのは悔しかったですね。

大村:二次予選は北井選手(北井佑季選手・神奈川119期)の番手でした。神奈川ラインの初手は前団、展開は嘉永選手(嘉永泰斗選手・熊本113期)が先に動きました。

郡司:北井さんが突っ張るのか下げるのかは任せました。嘉永君を出すと引いて引いて後方になるので一度突っ張って。取鳥君(取鳥雄吾選手・岡山107期)はしかるべきところで仕掛けてくるという判断でしょう。

大村:郡司選手の後ろで嘉永選手と佐々木悠葵選手(群馬115期)で取り合っていました。また北井選手の捲りには番手の松浦選手(松浦悠士選手・広島98期)のブロックがありました。

郡司:後ろで二人が取り合っているのは見えていました。北井さんも同様で後ろの動向を見ながらタイミングを計るレースだったと思います。バックで捲ったとき松浦は縦に踏むタイミングがズレたようでした。3コーナーで絡みましたけど対応できたので追走は問題なかったです。

大村:準決勝は松井宏佑選手(神奈川113期)に任せる番手、後ろが和田健太郎選手(千葉87期)の並びでした。どのような作戦でしたか。

郡司:まずは犬伏(犬伏湧也選手・徳島119期)との勝負になると思っていました。もっと警戒されるかと思いましたが(犬伏選手が)早めに斬って流すところを松井が叩いてくれたので後はどこから駆けるか、その判断は任せて追走しようという展開でした。

大村:打鐘では古性選手(古性優作選手・大阪100期)が和田選手の内に差込んで郡司選手の内まで上がりました。

郡司:前を叩いて少し緩めて、古性を内に詰まらせながら出て(古性選手を)4番手にした後は犬伏が引くのかな?どうかな?という展開イメージでした。それだけに古性が内まで来たのは想定外でした。自分でも内を締めてる意識でいたので対応しきれなかったです。

大村:好位は奪われましたが5番手で立て直しました。

郡司:中団に入れたのは只、運が良かったです。僕も最終HSでいけるところまで追上げる・・・とにかく外を行きたかったんですけど宏佑も引けませんしペースを上げたので、そうなると僕の脚では合わされたと思います。

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大村:郡司選手はBS過ぎに仕掛けました。踏み出した感触はいかがでしたか。

郡司:宏佑のかかりが良くって古性も外へ持出しても行けず詰まったことで僕は外へ踏み出せました。(踏み出した)感触は悪くなかったんですが4コーナーは古性が前に出たタイミングだったので失速しました。南さん(南修二選手・大阪88期)の横の動きもあって最後までやられてしまった。なんとか3着でしのいだ。そんなレースでした。

大村:3走を終えてコンディション等はいかがでしたか。

郡司:体調面は問題ないんですが気持ちの面で力みがありました。準決勝に関してはどうにも昂(たかぶ)っていました。なので決勝は冷静に落ち着いて走ろうと考えました。

大村:そしていよいよ決勝戦です。

郡司:神奈川ラインは車番が不利なので後ろからにはなるだろうと。対して新山が1番車なので(初手で前を取って)いつものレースをするのか?だとしたら一度は突っ張られるのか踏み合いになるのか・・・そのあたりのイメージはしていました。

大村:初手は古性選手で、3番手の清水選手(清水裕友選手・山口105期)が斬った上を神奈川ラインで出切ったのは大きかったですか?

郡司:ええ!まさにそこがポイントでした。新山の初手は5番手だったので北井さんが軽く抑えて・・・それが出来た時点で前には立てるだろうと判断しました。出るときに絡まれるのを注意しながらでしたが、清水の調子が良かったので(清水選手は)勝負できると考えて4番手を取りに行くだろうと思いました。

大村:最終HSは新山選手が一車でやってきました。浅井選手(浅井康太選手・三重90期)の追上を巧みに捌きましたね。

郡司:浅井さんが前と車間が出来たので踏んでいる勢いで入る位置を探すのは見えました。1コーナーで新山を出して北井さんを番手に入れてサポートする態勢が取れました。

大村:松谷選手(松谷秀幸選手・神奈川96期)も浅井選手を捌いたことで下りて古性選手の仕掛けが遅れました。

郡司:松谷さんが固めてくれてたのは心強かったです。2コーナーからBSでは誰も外を踏んでいるように見えなかったので3コーナーで自分たちのところまで来るタイミングではなかったですね。

大村:2センターで清水選手が急接近しました。

郡司:あの時は捲った北井さんが(新山選手を)越えられるかの勝負に集中していました。なので清水に気づいたのはホントに僕のすぐ横に来た時だったんです。

大村:清水選手の捲りが迫る中、直線一気に追い込んで且つ北井選手を3着に残しました。

郡司:北井さんを残しながら踏んだのが4コーナーでした。清水に行かれてしまうかも・・・とよぎりましたけど脚が溜まっていた分、車が出ましたね。
北井さんを抜けるか抜けないかの勝負で清水も勢いが良かったので、ゴールした瞬間もした後も「どうかな?」って感覚でした。北井さんを残せたというよりも感覚的に残っただろうなという感じで。優勝もすぐには実感が湧かなかったですね。

大村:3年前の全日本選抜(GI)は無観客での開催でしたが、今年のゴールは詰めかけたお客様から大きな声援がありました。

郡司:そうですね!お客様の歓声で優勝の実感が生まれて、同時に嬉しさや喜びやいろんなものがこみ上げてきました。昨日(2月24日)に行った優勝報告会でも沢山のお客様がいらしてくださって。本当にお客様の声援があっての自分たちだなって・・・!

大村:南関東ラインの結束力も大きいですね。

郡司:初日と決勝で後ろを固めてくださった松谷さんは川崎桜花賞(GIII)でも絡まれながらでもすごい頑張ってくれて、今回の決勝でも三番手の仕事を優先されたことでの僕の優勝でしたし、自分の力だけでないラインの力をあらためて感じました。

大村:優勝後に、「いち早いGI優勝はメリットだけでなくデメリットもある」旨のコメントをされましたが具体的にはどういったことですか。

郡司:メリットはグランプリ出場なんですが、まだまだ今年も始まったばかりですしグランプリとなるとまだ先は長いです。デメリットというか・・・人間どうしても一年間いい調子でいられません。(好不調の)波はさけられないと思います。メンタル面では余裕の有無や気持ちが緩んでしまったり。これは3年前にも感じていたんですが今年はそれらを反省して過ごそうと思います。またレースでは対戦者から警戒されるので気持ちを引き締めて臨まないといけません。

大村:話は変わりますがプライベートの時間の使い方ってどうですか?

郡司:プライベートですか(笑) そうですね、最近はレース中心練習中心になりますが身体を休めることだったりとか。その一環としてってばかりでもないですけど、息抜きとして美味しいものを食べに行ったり飲みに行ったりします。

大村:レースに向けて張り詰めた緊張感をケアする時間ですね。

郡司:そうですね。よく一緒に行くのは和田真久留(和田真久留選手・神奈川99期)です。同県の先輩では松谷さんや松坂洋平(松坂洋平選手・神奈川89期)さんです。定期的に美味しいものを食べにいって~、飲みに行って~って(笑) それこそ大きなレースの前とか後とかに。先輩方なんですけど本当に打ち解けて話せてます。

大村:そういった関係ってレースにいい影響、効果がありますよね。

郡司:ええ。先輩方や同級や、最近では後輩たちとも一緒に練習する機会が増えてきましたし、親交を深める環境づくりも取り組んでいきたいですね。

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大村:今後の目標はなんでしょうか。またこの後はFI戦に出走されますがそこで試したいことなどはありますか。

郡司:月並みですがGIの優勝です。同時に大きい舞台で南関の選手でひとりでも多く決勝に勝ち上がることです。そうなればなるほど南関の選手にチャンスが増えます。そうできるように努めるのはひとつの課題だと思います。
FI戦では自分が前で戦うレースが中心になるでしょうから力勝負をしていきたいですね。7車立は9車立とは別物なので。あえていえば今回の勝ち上がりであったような失敗を繰り返さないことですね。

大村:では最後にオッズパーク会員の皆さまへメッセージをお願いします。

郡司:いつも応援ありがとうございます。おかげさまで優勝することができました。これからも変わらず自分らしい走りをレースで見せられればと思うので変わらず応援をよろしくお願いいたします!

大村:ありがとうございました。

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※インタビュー / 大村篤史(おおむらあつし)
2012年4月から小倉競輪場を中心にレース実況を担当。名前と同様の"熱い"実況スタイルでレースのダイナミズムを伝えることが信条。2022年7月からは小倉ミッドナイト競輪CS中継の二代目メインMCとしても出演中。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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