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柳原 真緒選手

2024年03月11日

オッズパーク杯ガールズグランプリ2022の女王として昨年1年間戦ってきた柳原真緒選手(福井114期)。GIでの決勝進出はあるものの、ご本人にとっては苦しんだ1年だったようです。振り返りと今年への意気込みを伺いました。

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山口みのり:昨年を振り返っていかがでしたか?

柳原真緒選手:2023年の前半は攻めた走りをして戦えたかなと思うのですが、後半は自分の持ち味を出せないレースが多かったです。

山口:「グランプリ女王」というプレッシャーは感じていましたか?

柳原:グランプリを優勝した時のインタビューでも言ったのですが、グランプリ優勝はしましたが自分が女王だ!とは思っていなかったんです。同期の佐藤水菜選手(神奈川114期)は自分よりも絶対的に強いなと感じていたので、プレッシャーはそこまで感じずにいました。でも人気には応えないといけないなという気持ちは常にありましたね。

山口:1年を通して戦法の変化はありましたか?

柳原:後半は調子を落としてしまったので、その時は「自力自在」と自在も入れていました。ただ、特にビッグレースで感じたのですが、自力があってこその結果なんだなと、自力がないと勝てないと強く感じました。自在だけでは、自分は戦えないです。

山口:勝ち上がれて確定版はありますが、確かにGIは未勝利でしたね。

柳原:はい。自在と自信を持って言えるほど自在が上手ではないですしね。だからこそ、性格的にも自力じゃないとだめだなと気付きました。

山口:昨年はグランプリ女王としてGIの出場権は優先的にありました(ガールズグランプリ3着までの選手は全GIに出場できる権利がある)。今年は違いますが、その意識の違いはいかがでしょうか?

柳原:まずは4月のオールガールズクラシック(GI)の特選にのれるかどうかが重要な部分です。去年2月から今年の1月までの1年間が選考期間なので、すでに始まっていました。昨年は(グランプリ優勝したので)絶対に1番車をもらえていて有利でしたが、今年は自分で取りにいかないといけない。やっぱり意識はしますね。

山口:1月でオールガールズクラシック(GI)の選考期間は終わりましたね。

柳原:はい。あとはナショナルチームのメンバーがオールガールズクラシック(GI)に出場するのか、しないのかで変わるようです。

(注:インタビュー後の2月27日にオールガールズクラシック(GI)出場選手の発表があり、柳原選手は特選ティアラカップから今年もスタートが決定しました)

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山口:今年はオリンピックがありますもんね。ナショナルチームの選手たちは意識しますか?

柳原:そうですね。でも佐藤選手は「意識する」というレベルではなく、はるかに先をいっていると感じました。特に昨年のグランプリの走り。トップ選手がそろったグランプリで2着との着差が4車身......。「そこまで強いのか」と思いましたね。
でも同期なのでやっぱり意識するんですが、デビューからずっと佐藤選手を意識しすぎると勝てない。だから同期というよりも「強い選手の一人」という認識で戦おうと思っています。

山口:自信を持って、ですね。

柳原:はい、そうですね。

山口:今年のここまでの成績を振り返っていかがですか?

柳原:競走得点も最上位でシリーズリーダー、オッズも人気を集めていたので「勝たないといけないレース」ばかりでしたが、決勝は勝ち切れていない開催が多いです。自分の中での仕掛けるポイントがあるのですが、今年に入って負けているレースはその仕掛けるポイントで仕掛けられていない。それが敗因です。

山口:今年、決勝で敗れたレースのうち2回は野口諭実可選手(大分102期)との対戦だったんですね。

柳原:そうなんです。野口選手が強いレースをして勝ち上がっていたこともあり、敗れた2回ともが「ここ!」というタイミングで仕掛けられていません。

山口:前で野口選手が車間をあけていて、というレースでしたね。

柳原:そうですね。仕掛けられていたら良かったんですけどね。

山口:思い切ったレースというのが課題の一つなんでしょうか?

柳原:昨年「自力自在」で戦ってみたんですがやっぱり合わないなと思ったので、今年は初心に戻って「自力だけで戦おう、早めの仕掛けでいこう」という意識でレースをしています。気持ちは持っているんですが、実際は動けていない時も多いです。

山口:決まり手、「逃げ」もついていますね。

柳原:優勝をできた1月松戸の開催は、決勝はそこまで長い距離をいっていないんですが、あの時はレースが見えていたと感じています。

山口:12月の京都向日町の決勝は逃げ切りましたね。

柳原:あの時は、先行を意識してやっていた時期でした。決勝を戦った同期の日野未来選手(奈良114期)のスピードが自分より上だなと感じていて、勝つには逃げだなと思って先行したら逃げ切れました。

山口:理想のレースの一つでしょうか?

柳原:そうですね。そのように思いきって動けたら良いなと思います。

山口:しばらくは自力を強化していく感じでしょうか?

柳原:はい。グランプリを優勝したことを一度忘れる、ではないですが、優勝したという実績にすがらずに初心に戻ってやっていかないとなと思っています。

山口:ありがとうございます。
それでは昨年はGIが新設され大きく流れが変わったと思います。そこはどう感じていますか?

柳原:GIが去年は6月、10月、11月と後半に続きました。今年は10月だったオールガールズクラシック(GI)が4月に行われるので、GIの間隔は去年よりはあきます。去年よりは、一つ一つに調子を持っていきやすいのかなと思います。

山口:まず今年のビッグレース一つ目が、3月ウィナーズカップ(GII)の『ガールズケイリンコレクション2024取手ステージ』です。選出された時はいかがでしたか?

柳原:昨年11月の競輪祭女子王座戦(GI)で競走得点をそこまで落とさずにいられたから、自分は7番手でギリギリ選出されました。それは良かったなと思います。

山口:7番手だったんですね。

柳原:そうでした。

山口:コレクション出場というのは賞金面では大きいのではないですか?

柳原:大きく違うと思います。

山口:メンバーの印象はいかがですか?

柳原:強い選手ばかりです。例年通りなら7番車になるんですが、動きも限られてくると思うので仕掛けは絞りやすいのかなと思っています。

山口:コレクション初優勝をしたいわき平でも7番車からの優勝、その時も「位置は悪くなるから少ないチャンスに賭けるだけ」と仰っていましたよね。

柳原:そうでしたね。でもその時と同じ作戦は通用しないと思うので、なんとか考えないとですね。

山口:意識する選手はいますか?

柳原:特にいないです。他の選手の動きを気にせずに動きたいなと思っています。

山口:組み立ては、事前にイメージしますか?

柳原:はい、ある程度の展開は読めるのでその中で、自分が取れる位置がどこになるか、ですね。

山口:言える範囲で構いませんので、現状のイメージを教えてください。

柳原:今だと児玉碧衣選手(福岡108期)と坂口楓華選手(愛知112期)がすごく仕上がっているなと感じています。タイムもすごいですし。それは頭に入れていきたいです。

山口:普通開催とGIなどのビッグレースのタイムは全然違いますか?

柳原:違いますね。でもビッグレースはタイムというよりも、打鐘が鳴ってから一気にスピードがあがります。

山口:各選手が仕掛け合うタイミングも早いですか?

柳原:遅い時もありますが、早いなと感じる時が多いです。でも自分は仕掛けが早い方がやりやすいです。

山口:ビッグレースの方が良い流れを掴めますか?

柳原:そうできるように頑張ります。

山口:GIはいつものポイント制ではなく勝ち上がりです。それはいかがでしょう?

柳原:「〇着以内に入らないと勝ち上がれない、決勝にはいけない」というプレッシャーはあります。

山口:今までのビッグレースでは感じたことがないですか?

柳原:そうですね。今まではガールズケイリンフェスティバルでも競輪祭(GI)のトライアルレースでも、2日間のポイント合計の上位が決勝進出と普通の開催と同じだったので、初日大きな着だったとしても2日目に頑張れば決勝にいけたり、逆に初日に良い着でも2日目に悪い着だったらいけないから気を引き締めていました。予選、準決勝と勝ち上がりになったので、レースに対しての入り込み方は違うなと感じました。

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山口:ありがとうございます。では次は練習についてです。以前お話を伺った時は、冬場は室内トレーニングのみと仰っていましたが、今はいかがでしょう?

柳原:それは変わりません。ウェイトトレーニングと室内での練習だけです。でも昨年は夏場でもほぼ室内トレーニングだけでした。

山口:え?そうなんですね!それが合っていたんですか?

柳原:気温も高かったので、外での練習ではなかなか出し切る練習ができなくて、それなら室内で集中して出し切るトレーニングをした方が良いのかなと思ってやっていました。

山口:では1年通して室内中心だったんですね。変化などはありましたか?

柳原:ウェイトトレーニングはパーソナルトレーナーをつけたので、トレーニングの質はかなり良くなりました。でも室内トレーニングの内容は試行錯誤しないとだめです。

山口:バンクで乗るのと差があるんですね。

柳原:はい、どうしても感覚は違うのでなんとかしないとですね。

山口:冬季移動は考えたことはないですか?

柳原:はい、全くないですね。家が好きなので(笑)環境は変えたくないです。

山口:そうですか(笑)では、今の環境の中でより良いトレーニングが見つかると良いですね。

柳原:はい。

山口:現状の調子はいかがですか?

柳原:開催を重ねるにつれ、調子は上がっていると感じますが、まだ十分ではありません。そこはまず4月のオールガールズクラシック(GI)までに調子を上げられたらなと思います。

山口:地元福井ももう開催が始まるんですね。

柳原:そうなんです。3月上旬から始まりますね。得点上位が児玉選手、日野未来選手など良いメンバーなんですよ。

山口:お客様は楽しみかもしれませんね。

柳原:はい。福井のお客さんの前で走る時は毎回すごく大きな声援をいただくので、その声援に応えたいです。

山口:地元戦はプレッシャーもかかると仰っていましたね。

柳原:はい、期待に応えられるように頑張ります。

山口:GIでのご声援はいかがでしたか?

柳原:本当にたくさんの方がバンクに足を運んでくれていろんな選手の名前を呼んでくれるので、発走機について、より一層気合いが入ります。

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山口:公式Instagramも始めましたね。柳原選手が更新しているんですか?

柳原:あれは、姉がやっています。「SNS始めなさいよ」と姉に言われて、自分はそういうのが苦手なので断っていたら「じゃあ私が更新するね!」と始めていました(笑)

山口:更新してくださっているのは、ファンの皆さんは嬉しいと思います。

柳原:投稿のコメントなどは、自分自身の言葉です。ちゃんと皆さんのコメントは見ています!

山口:ありがとうございます。それでは最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

柳原:もう一度ガールズグランプリの舞台にまずは立てるように頑張ります。

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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。

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※写真提供:公益財団法人 JKA

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